結婚相談所の成婚率のからくりとは？88.2％が成婚できない不都合な真実

結婚相談所を比較検討するときに気になるのが成婚率。しかし公式サイトに載っている成婚率は、消費者を惑わせるためのまやかしの数字なので騙されてはいけません。

成婚率で結婚相談所を選ぶと、もっと大事な比較項目を見落としてしまうことになります。

この記事では、結婚相談所の成婚率のからくりと、それでも結婚相談所で婚活するべき理由をお伝えします。この記事を読めば相談所の戦略に騙されることなく、冷静な判断ができるようになります。

結婚相談所の成婚率はアテにならない

結婚相談所の公式サイトに載っている成婚率。結婚相談所を比較検討するときに参考にしたい人は多いと思いますが、実はまったくアテになりません。

婚活業界で使われている成婚率は、非常にあいまいで霧に包まれているような状態。そんな成婚率にメスを入れていきます。

成婚率の算出方法が統一されていない

婚活業界では成婚率の算出方法が定められていません。

大手結婚相談所が公式サイトで公表している成婚率はこちら。算出方法がバラバラで統一されていないことがわかります。

結婚相談所	成婚率	算出方法
サンマリエ	76.3％（1年以内成婚率）	1年以内の成婚退会者数÷成婚退会者数
パートナー エージェント	27.0％	成婚退会者数÷年間平均在籍会員数
ツヴァイ	42.3％	成婚退会者数÷退会者数
フィオーレ	53.6％	成婚退会者数÷退会者数
ムスベル	70.7％（5か月以内成婚率）	5か月以内の成婚者数÷成婚者数
IBJメンバーズ	50.5％	成婚退会者数÷退会者数
ゼクシィ縁結び エージェント	記載なし

上の表を見ると「結婚相談所に入れば40〜50％の人が結婚できる」「70％以上の人が1年以内に結婚できる」と思う人が多いはず。

一般的な消費者が「成婚率」と聞くと、結婚相談所の会員のうち相談所で出会って結婚した人の割合のことだと捉えます。

しかしその割合を正直に公表している相談所はほとんどありません。婚活業界はさまざまな数字のからくりを使って、結婚できる確率が高いように見せかけているのです。

「成婚」の定義がバラバラ

婚活業界で使われる「成婚」という言葉は、「結婚」とはまったく意味が異なります。

成婚とは「プロポーズが成功し、結婚の意思を固めて結婚相談所を退会すること」。つまり婚約です。

しかし中には独自の定義を設けている結婚相談所も少なくありません。

相談所によって成婚の定義が異なるので、入会する際はチェックしておくことが大事です。

成婚率の「算出方法」がバラバラ

成婚率の算出方法も各社さまざまな計算式を使っています。おもな計算式は次の3つ。

番外編として、1年以内成婚率（1年以内の成婚者数÷成婚者数）というのもあります。

それぞれの算出方法の詳細は、タップすると確認できます。

つまり、成婚者数を何の数字で割るかによって成婚率がまったく変わってくるということです。

条件を統一してそれぞれの算出方法で成婚率を出してみます。

結婚相談所によって成婚の基準も計算式も異なるため、成婚率で結婚相談所を比較することは不可能です。

このような結婚相談所のからくりに惑わされないようにしてください。

結婚相談所の「本当の成婚率」は11.8％

経済産業省が発表している「少子化時代の結婚関連産業の在り方に関する調査研究報告書」によると、結婚相談所における成婚率の平均は女性11.8％、男性8.7％^※です。

※仲人型結婚相談所と結婚情報サービスの平均成婚率

これは成婚者数を会員数で割った数値のため、成婚率の算出として比較的信頼できるデータです。

しかしこの統計データも「成婚」の基準を定めていません。「結婚前提のお付き合い」程度の人や「結婚相談所以外で恋人ができた」人の数も含まれている可能性があります。

IBJ（結婚相談所連盟）の成婚率は19.5％

結婚相談所連盟IBJの会員における2021年の成婚率は19.5％（連盟会員全体）。業界平均11.8％と比べるとかなり高いことがわかります。

IBJは会員データを定期的に公表しており、婚活業界にしてはめずらしく透明性が高いです。

結婚相談所へ入会するなら、成婚率の高いIBJに加盟している相談所を選ぶというのも方法の1つです。

ただし同じIBJに加盟しているといっても、結婚相談所は玉石混合。

会員の成婚のために尽力してくれる相談所もあれば、入会金と月会費だけ取ってあとはほったらかしという相談所も多いです。

仲人の質もさまざまで、成婚率40％以上のカリスマ仲人もいれば、まったくサポートしてくれない仲人もいます。

結婚相談所を利用したことのない人は「仲人の質」と言われてもピンとこない人が多いので、まずは大手結婚相談所に入会するのがオススメ。社員教育の体制が整っているので、サポートの質が安定しています。

結婚相談所の成婚率はなぜ低いのか

高い入会金や月会費を払うのに、結婚相談所で成婚できる確率が低いのはなぜでしょうか。

さまざまな理由がありますが、下記のような要因により希望する条件の人に会うことが難しいからです。

相手に対する希望が大きかったり、自分の婚活市場価値がわかっていなかったりすると、的外れな婚活をして成婚まで行き着くことが難しくなります。

結婚相談所に入っても希望する条件の人に会えない理由については、下記の記事で詳しく解説しています。

それでも結婚相談所を利用するべき理由

結婚相談所の成婚率は決して高くはありません。しかし30歳を過ぎて「出会いがない」「いい人がいない」と嘆いているなら、結婚相談所を積極的に検討するべきです。

その理由を3つ解説します。

何もせずに結婚できる確率はたった12.9％

自然な出会いを待っていては結婚はできません。

下のグラフは未婚女性が5年以内に結婚する確率を示したものです。

例えば現在35歳の女性が5年以内に結婚する確率は21.5％。

運よくステキな男性と出会って2〜3年付き合ったとします。けれどその男性と結婚できなかった場合、別れた時点では女性は38歳。

38歳女性が5年以内に結婚できる確率は12.9％です。アラフォー時点で未婚の場合、ほとんどの女性は結婚できないということがわかります。

もちろん結婚がすべてではありませんし、結婚したら幸せになれるとも限りません。しかし「結婚したかったのに、行動に起こせず結婚できなかった」というのは後悔が残るのではないでしょうか。

確かに結婚相談所に入会しても、結婚できる可能性はあまり高くないのが現実。しかし可能性を少しでも上げられるなら、結婚相談所を選択肢に入れるのはアリです。

結婚相談所は早い・安全・効率的

結婚相談所には、今すぐにでも結婚したい人たちが集まっています。

本気で結婚したいがために、10〜20万円もの入会金と1〜2万円の月会費を払って婚活しています。かける金額の大きさは本気度の表れとも言えるでしょう。

マッチングアプリのように既婚者や彼女持ちの男性が混ざっていることはありません。真剣度の低い人と出会って時間をムダにすることもありません。

また結婚相談所では二股、三股は当たり前で、複数の男性と同時並行でお付き合いすることができます。そのためあなたにぴったりな相手を効率的に探せるのです。

交際期間についても最長6か月と定められている結婚相談所が多く、交際をダラダラと長引かせない制度になっています。

若いうちは好条件の男性を選べる

女性は1歳でも若いほうが婚活に有利です。婚活では「若さ」はとても重要な武器。

若ければ少々の不利な条件（太っている、非正規雇用、実家暮らしなど）でも、若いからと多目に見てもらえます。条件のよい男性ともお見合いが成立しやすいので、自分が希望する条件の男性と会うことも可能です。

あなたが望むような相手と結婚したいのなら、1日でも早く結婚相談所で婚活を始めましょう。

結婚相談所での婚活がいちばん難しいのがアラフォー女性と言われています。成婚数を意識している結婚相談所では、アラフォー女性の入会を断ることもあるほど。

不利な立場で婚活をすると、理不尽な目にあったり納得いかないことが多かったりと、本当にしんどい思いをしてメンタルが持ちません。そうならないうちに本気で婚活を始めてください。

結婚相談所は成婚率ではなくサポート力で選ぼう

結婚相談所の成婚率は「成婚」の定義や算出方法がバラバラで統一されていません。成婚率で結婚相談所を比較することは意味がないのでやめましょう。

成婚する確率が高くなる結婚相談所の選び方については下記の記事で解説しています。